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世の中を愛情で溢れたものに!問題解決に奮闘する岡本社長

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今回インタビューした方は、株式会社RASHISA岡本社長です!

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photo by Aiko Ikizawa

​株式会社RASHISA

代表取締役

​岡本 翔

学生時代にヒッチハイク日本一周やインターンシップを経験。2017年、大学在学中に株式会社RASHISAを創業。就活支援サービスを運営した後、自身の経験から、虐待問題を解決するためのビジネスを展開。

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岡本社長、本日はよろしくお願いいたします。

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よろしくお願いします。

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どのような学生時代を過ごされていたのでしょうか。

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大学3年生の時に会社を立ち上げたので、3・4年生では、仕事を一生懸命にしてました。1・2年生の頃は、起業するためにいろいろなアクションを起こした2年間でしたね。具体的には、インターンシップに参加したり、海外に行ったり、ヒッチハイクして日本一周したり、あとは学生団体をつくったりと、いろいろやっていましたね。

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日本一周したときの写真

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日本一周!すごい経験をされましたね。大学3年生の時は、どういうきっかけで起業しようと思われたのでしょうか。

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きっかけは高校3年生の時に読んだ本でした。旅人兼起業家の方が書かれた本でしたが、内容が当時の自分にとても刺さりました。それまでの人生はというと、ずっとバスケットボールをしてきたのと、家にいるのがとても嫌な時期があったのと・・・バスケは小中高と常に全国大会を目指していました。そんな中、バスケットボール選手の夢を諦めてしまったのですが、この本を通じて翼を得た気分になって、僕もこういう生き方したいって強く思いました。

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人生を変える本だったんですね。

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その時は、今のような事業ではなくて、学生の就活支援をやっていました。でも心のどこかで虐待問題を解決したいという気持ちがあったなかで、人との出会いもあって、本来自分が向き合うべき課題に向き合おうと思ったんです。

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どのような出会いからそのように決意されたのでしょうか。

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福岡の大学に通っている時に起業したんですが、その後大学を辞めて上京することになりました。苦労しながらやっとこれだっていうウェブサービスができたときに、資金調達しようと投資家さんを回っていて、その中のとある方に、本当はどういうことがしたいの?本当に就活サービスやりたいの?って言われて。出資の相談をしに行ったのに、結局4回くらいミーティング組んでもらって、ずっとそういう問いをもらいました。

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その中で、過去の自分の家庭環境をもとに、この世界から虐待というものを解決したいんですっていうことを伝えたら、その方は、本当に虐待問題の解決を目指すんだったら、僕は出資するよって言ってくださって。それで虐待問題と向き合う決意ができました。

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すばらしい出会いでしたね。大学時代に起業・中退をして上京というのはかなり勇気のいる決断だと思うのですが、なぜそのような決断ができたのでしょうか。

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僕は、リスクを考えるというよりかは、直感で選ぶタイプなので、直感的に後悔しない方を選んでいます。

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あくまで僕の持論ですが、今悲しいことがあったとしても、時には嬉しいこともあって、人生の最後死ぬときには、嬉しいことも悲しいことも全てプラマイゼロになると思うんです。僕と他の人でどっちが幸せに死んでいったか、どっちが悲しく死んでいったかっていったら、その差はないと思っています。だから、どんな挑戦をして、たとえうまくいかなくても、プラマイゼロなので怖くないなって思うんです。

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岡本社長の中では、過去の家庭環境というのは、とても辛いことだったと思います。それをゼロにするために挑戦をしているということでしょうか?

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その通りです。つらかった経験があったからこそ、人生を懸けられる仕事を見つけられたので。でもその時点で過去のマイナス分の元は取っているという感覚はありますね。

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身長の高い人がバレーやバスケの選手になったりするように、僕は家庭環境が他の人に比べると変わっている部分があって、これはたぶん神様がこういう仕事をやれよっていう風に教えてくれたんじゃないかな。今の仕事ができているだけで、もうすでにプラマイゼロだなって思います。

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そのようなご自身の経験から、虐待を受けた方をサポートする事業を行われたのですね?

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そういうことです。虐待を受けた方って、対人関係の恐怖症を持っていることが多いので、最初は、誰にも会わずにできる在宅ワークの仕組みづくりをやっていました。ただ、その事業は去年からちょっとずつ縮小していて、今はほとんどやっていないんです。

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事業を縮小されたというのは、何か理由があるのでしょうか。

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一番の理由は、僕たちが本当に実現したかったビジョンに近づけないということです。僕たちがやりたいのは虐待を減らすということなんですが、その事業を続けていても、虐待を受けた方の後遺症という課題は解決されても、虐待を減らすことには繋がらないんですよね。

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それと、この事業の売り上げでは、社員さんを雇うってなったときに赤字になっちゃうんです。継続的に安定した収益が見込める事業でないと、誰もハッピーになれないので。それで、本来やりたいことであって、継続性の見込める事業をしようってことになり、今はシングルマザーを中心とした営業代行という事業で試行錯誤しています。

(出典:厚生労働省雇用均等・児童家庭局家庭福祉課.‘’ひとり親家庭の支援について‘’.母子家庭の就業状況(p6).2014-03/https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/shien_01.pdf

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どのようにしたらシングルマザーの方が働きやすい環境になるのでしょうか。

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その方法は、2つあると思ってます。1つ目が、大卒の方々がまだ優遇される社会になってはいますが、高卒の多いシングルマザーでもしっかり仕事ができるっていうことを証明できればいいと思っています。2つ目に、子育てと仕事の両立がもっとできればいいというのがあります。具体的には、完全リモートワークかつ残業時間ゼロで、ビジネスとして成り立てばいいっていうことですね。

(出典:厚生労働省雇用均等・児童家庭局家庭福祉課.‘’母子家庭の生活実態‘’.1-3母子家庭の母の最終学歴(p8).2014-03/https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/4002908.pdf

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僕たちは、過去とかそういったものを一切顧みずにママさんを採用して、残業をしなくともちゃんと売り上げがたつビジネスモデルを作ろうとしているんです。このノウハウを全国に展開できれば、ママさんが働きやすい社会になるんじゃないかと考えています。

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働きながら子育てができる環境というお話でしたが、RASHISAでもリモートワークなんでしょうか。

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そうですね。もともとはマンションにオフィスを持っていましたが、全国のママさんが働ける環境をって考えると、完全リモートが一番なので。オフィスの家賃に充てていた分を福利厚生に充てたりしたいなと思っています。

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リモートワークをしている写真

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従業員の方を採用される際に、こういう人と働きたいなっていう思いはありますか?

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会社にとってもその方にとっても、winwinな関係になる方を採用するようにしています。例えば最近では、5年後に営業系の領域で起業したいという方で、その準備もしたいからリモートワークがいいという方がいました。さらに、起業のイメージをつかみたいからできるだけ小さな組織がいいともおっしゃってて。弊社としては、営業の知識や経験がある方を採用したいですから、両者のニーズが一致したんです。winwinな関係になる方を採用することで、その方の人生がより明るくなったらいいなと思っています。結局、会社の採用状況的にその方の採用などはなかったのですが、考えとしては求職者の方のビジョンがうちに来ることで実現できることがベストだと思っています。

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なるほど!ちなみに従業員の方の教育や評価について、何か意識されていることはありますか?

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働く方それぞれに1年間のプログラムを設計して、3か月ごとに評価をするという形をとっています。1年間走り切るのって疲れると思うんですが、3か月だったら頑張れるかなって思うんですよ。そういう細分化を意識していますね。また、KPIとお給料を明示して、定量化することも意識しています。

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では、これから会社をこういう風にしていきたいというのはありますか?

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3年以内の定量的な目標で言うと、2025年末までに従業員40名を掲げています。

そのために試行錯誤しながら売上や顧客数の数字を伸ばしていきたいと思います。

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なるほど!ではより広い視野で、社会に向けてこうなってほしい・こうしていきたいというお気持ちはありますか?

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先程の働き方やノウハウを全国に広げて、最終的に虐待が減ったらいいと思っています。さらには、政治の方にもアプローチしたいなと思っています。シングルマザーの方ってたくさんいますが、その方々って、所得が低くて、納税額も低いんですよね。それって、その方にとっても国にとっても良くないままなので、シングルマザーの方が雇用されやすいような法律を作っていきたいですね。そのためにまずは、経済界でしっかりと実績を残していきたいなと思っています。

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経済界から政治の世界へ!素晴らしいお考えですね。岡本社長のこれまでの経験から、学生に向けて伝えたいことはありますでしょうか?

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僕の周りには起業家の方もいるし、どこかの会社で勤めながら、会社や社外で活躍している方もたくさんいるんですが、そういう方々って、10代後半とか、少なくとも20代前半のうちに、何かしらの挑戦をしてきてるんです。学生のうちに何かに挑戦するっていうのは怖いかもしれないけど、それがうまくいかなくても、絶対プラスの経験になるよっていうのを伝えたいですね。

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よく言われるように、失敗っていうのはないんです。挑戦して、それがうまくいかなくて、目の前に100万円の借金があったとしても、それは失敗じゃない。人生で見たら必ずプラスになるので。

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何よりも、挑戦しないことが一番の失敗ですし、何か仮説を持って踏み出さないことが失敗です。仮説を持たないと意味ないんですよね、全てにおいて。

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これまで事業をされた中で、嬉しかったことや、やっていてよかったなっていうことはありますか?

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虐待を受けて何年もお仕事をしてこなかった方々が、RASHISAを通じて仕事をして、こういうのにお金を使いましたっていうのを報告してくれるんですよ。例えば、今回のお給料で娘と焼き肉食べに行きました!とかですね。そういうことを言われたときはすごく嬉しいです。やっててよかったなって思いますね。

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最後になりますが、なぜ株式会社RASHISAという社名にされたのでしょうか?

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やっぱり自分らしく生きられる人が増えたらいいなっていうところですね。僕自身、昔いろいろ縛られて生きてきたので、そうじゃなくて、しがらみのない社会を作りたいと思ったので、RASHISAになっています。自分らしく生きられる人を増やしていきたいですね。

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本日は貴重なお時間となりました。ありがとうございました。

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2020年4月から被虐待者向けのBPOサービス、RASHISAワークスを運営。そこから、社会性と経済性の両立」を目指して2022年4月からRASHISAクリエイティブをスタート。現在は、シングルマザーの貧困と孤立を解消し、虐待問題を減らす取り組みを行っている。

この記事を書いたライター

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​米持 和哉

千葉大学法政経学部4年生。

スポット社労士くんで3年生からインターン生として働いています。

​趣味は読書と旅行です!

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